スリ・パドマ 日本ツアー???

Grand Hyatt Balinese Dance
スリ・パドマと友人達

上の写真は、少し前にヌサ・ドゥア地区のグランド・ハイヤット・ホテルで行われた公演の待ち時間中に撮りました。

ある時、プリアタン村のトゥタミアン・グループから、小さい子供の踊り手を貸してくれないか?と要請が来ました。
日本からバリ島に来る日立工機さんのイベントに、子供の集団によるウェルカム・ダンスを送り込みたいと言う話。
我々サンガル・スリ・パドマから、小学生の生徒達を選んで、お貸しすることになりました。

Grand Hyatt Balinese Dance
まるで遠足!おやつとジュースを片手に、歌ったりおしゃべりしたり
ヌサ・ドゥアへ向かうバンの中で

ウェルカム・ダンス(歓迎の舞踊ペンデット)を踊る予定の踊り子は
我々スリ・パドマ舞踊団から11名が参加。
他にアルマのグループから2名、バレルンのグループから2名で合計15名です。

朝、バンジャール・カラーの集会場に集まって、一緒に出発しました。

別の舞踊グループで踊りを習っていても、みな同じプリアタン地区の踊り子なので
それぞれ学校などで既に顔を見知っている友達同士。そのため、移動の車中は、それはそれは賑やか。

Grand Hyatt Children Balinese Dance

日本からのゲストの前で踊りを披露

会場では、ゲストの方々の到着を待って、隠れていた控え室からサプライズで登場し、ウェルカム・ダンスを踊りました。
ゲストの方々は、小さな子供が一生懸命バリ舞踊を踊る姿を見て、とても喜んでおられるようで、あちこちでカメラを向ける姿、そして「まあ!可愛い~!」と褒めてくださる声があがっていました。
カメラのフラッシュや、熱心に、ニコニコとして見てくれるゲストの方々に囲まれて、この時、踊り子たちは、本当にスターになった気分だったといいます。

Grand Hyatt Children Balinese Dance
花を撒いて歓迎の意を表します

実は、この踊り子たち、初めて五つ星ホテルに足を踏み入れたという子も多く、その経験だけでも楽しかったそうです。
バリ舞踊の衣装は裸足なので、足元のフカフカのカーペットが、踊ったときも、歩くときも、とても気持ち良かったと話していました。
慣れないエアコンに「寒い寒い」と騒ぐ子
自動で水が流れるトイレに驚愕する子
まるで別の世界だったようです。
エレベーター初体験の子もおり、スタッフの方が「使っていいよ」と言われると「やった~!!」と嬉しそうに乗っていました。

今回、この踊りの機会をくださった日立工機の皆さんに、厚くお礼を申し上げます。
顔見知りの地元の人が観客という寺院の奉納でしか踊った経験のない子の中には、初めて外部での踊りということで、緊張している子もいました。
しかし、日立工機の皆さんが、とても温かい拍手をくださったおかげで、無事に踊り終えたときには、少し誇らしげでした。

我々kadek ferry ( f ) と m (真由美) にとっても、この日は緊張の連続でした。
サンガル・トゥタミアンの代表が開始時間にしか顔をだせないそうで、代わりに我々がウェルカム・ダンスの子供達を引率することに。
しかし、会場に着くと、コーディネーターが来ていない・・・
結局、日本から来られているスタッフの方と直接お話をして、子供達の立ち位置や、開始時間などをセッティングすることに。
さすが、日本からのコーディネーター・チームです。バリ島のイベントの方法とは全く違って、細かいところまで、きっちり考えてから指示を出されます。

日本方式で、子供達がきちんとリクエストをこなせるかな?と、心配しましたが、説明どおりに入場し、無事に踊りきってくれました。
最後は、記念撮影に、食事中のテーブルを回って終了です。

着替えながら、ある生徒が「日本語でkawaiiって何ていう意味?」と尋ねてきました。
「kawaiiは、可愛いっていう意味だよ」というと、ニコ~ッと笑って、とても嬉しそうでした。
きっと、テーブルを回るときに、ゲストの方が写真を撮りながら「可愛い」と繰り返されたのだと思います。
耳で聞いて、覚えてきたようでした。

日立工機のみなさん、どうもありがとうございました。
Terima kasih semua! Dōmo arigatōgozaimashita!

思い出したのですが・・・ヌサ・ドゥアへ向かう我々の車が空港の近くを通った時、大型バスが横に並びました。
子供達はバスの乗客に向かって手を振り、それに気付いた数名の女性の方が手を振り返してくれました。
大型バスは観光中だったのか、別の方向へ曲がりましたが、何気なく見たそのフロントガラスには「日立」の文字。
驚いて、子供達に、あの人達の前で踊るんだよ。と教えたら、ジョドーだ(御縁がある)と大騒ぎしていました。
きっと、ご縁があったんでしょうね。バリ島は不思議なところです。